◆「説明責任」とは何か・・・

政治家の不始末、企業の不祥事・・・事あるたびに「説明責任」の話が出ます。
ですが、この言葉の意味は本来“責任ある説明”であるはずなのに、“辞任といった日本的な形で責任をとることで肝心の説明はウヤムヤ”といったケースに陥ることが多いようです。

そうした中で“「説明責任」とは何か”と題した本が出ています。
井之上喬さん著、PHP新書616、副題が“メディア戦略の視点から考える”なのですが、この副題からも覗えるように著者によると、説明責任はパブリックリレーションの本質と密接につながっているはずのものなのだと。

パブリックリレーションの本質は、倫理観、双方向性コミュニケーション、自己修正の三点にある。
ところが日本ではパブリックリレーションへの理解自体が一方的なパブリックインフォメーション(広報)と受け止められがち。
しかもパブリックには広範囲なステークホルダーが含まれるはずなのだが、気遣う対象は製品売り込み先のマーケットといった捕らえ方が多く、それではいわゆるPR(宣伝)となってしまう。

倫理観、双方向性、自己修正の三点がポイントであることは説明責任についても同じであり、事が起こってから一方的に釈明するといったものではないのだと・・・

どうやら日頃から自身の行動や意図を語りつつ、その反響を踏まえながら推進責任を全うする中で自己を変容させていく“常時有言実行”の姿が望まれるということのようであり、それに近づきつつある事例として著者はクボタのアスベスト対応を賞賛されているんですよね。
実は期せずして私も数年前、“パロマとクボタ”といった記事(一つ上にスクロール)を書いていたりして・・・思わずニンマリです。(2009.7.31)
by c_mann3 | 2008-06-12 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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