[2010.6.30掲載] いよいよ参議院選挙に突入ですね。
役者が交代し支持率が復活した民主党はコンクリートから人へのマニュフェストをトーンダウンさせ、財政破綻を避ける方向に舵を切ったのか突如浮上した今回の争点が消費税の導入。しかもキャッチフレーズが「増税による経済の活性化」・・・?? そんな中で一冊の本が出ています。辛坊治郎、正記さん兄弟の著、題して「日本経済の真実」。 メディアや評論家の暴論に騙されないための日本経済入門とのことですが・・・読み進めるうちにこの本のサブタイトルにある“ある日、この国は破綻します”が信憑性を持って迫ってくる感じです。 GDPが増えない限り経済は豊かにはならないし福祉も続かない。そのためには国内で付加価値を生む以外に方法は無いが、そのためには消費が低迷している中で積もりに積もった貯金や一方的に取られる税金を生きる方向で使うことが必須。 なのに最大の貯蓄先である郵貯銀行の資金の8割は国債の購入に回り、その国債は生かされないコンクリート代や借金の穴埋めに回ってしまう。そこにクサビを打つための郵政民営化だったはずなのに山間部でのサービスの低下といった話に摩り替わりゆり戻しが・・・ この本によると小泉・竹中路線が日本を格差社会にしたというのはウソ。技術の進化とグローバル化が停滞と格差の原因。規制を撤廃し官から民へを断行することで彼らはむしろ一時ではあったが日本の崩壊を食い止めたのだと。確かに色んなグラフは長期低迷の中で在任期間中、株価は上昇し、失業率は下がり、ジニ係数は伸びが鈍化していることを示しています。そしてその後再び怪しくなっていることも。 それにしても増税による経済の活性化とは??・・・それが本当に成り立つのでしょうか。官が税金を活性化に役立つ形で活用できるならこんなことにはならなかったはず。 そんな中で消費税は増税するが、一方で法人税の減税を実施し企業による経済の活性化を期待といった話もあり、おりしも一昨日の日経新聞のコラムでは・・・「経営の進路、政府に頼るな」と題して政府に税金を預託し成長戦略をゆだねるのは危険だしお門違い、成長戦略は企業経営そのものなのだといった話も。 ですが減税で潤った企業が政府以上に有効な投資をするかというと・・・全ての企業ではないにしてもバブルな時代の乱脈投資や怪しげな金融投資で資金を消耗した時代の記憶もあり懸念は残りますよね。 とにかく極論に走らず、財政健全化への資金利用と経済活性化への資金利用のバランスをとり、そして何より今後数十年を牽引していける新しい技術や産業を生み出すことに民、官、政が一体になることが必要なんでしょうね。そんな中で始まった参議院選挙、結果が日本にとって吉と出るのか凶と出るのか・・・心配ですよね。(2010,6,30) ◆参院選・・・結果は活性化どころではない、意表をつく展開に? (2010.7.18追記)荒れ狂う激しい梅雨の中で終わってしまった参議院選挙。感じていた気配以上にドラスチックな結果になってしまいましたね。 投票した人もされた人もが一瞬息を呑み・・・万歳も落胆も飲み込んでしまったかのような沈黙の世界が今広がっている・・・そんな状況ですよね。 これが日本国民が出した回答なのでしょうが・・・イエスとかノーとかではなく、ポンッと何もかも突っ返したような感じがしないでもない。それを手前勝手な勘違いをせず、真摯に受けとめて立ち上がってくれる政党はあるんでしょうか?そしてこれからどんなドラマが始まるのでしょうか・・・
by c_mann3
| 2016-06-10 06:30
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