◆アンコールワット再訪・・・

[2010.10.20掲載] カンボジア、アンコールワットの五日間の旅に出かけていました。
アンコールワットへのアンコールとしゃれたつもりの40年ぶりの再訪でしたが、改めて遺跡群の壮大さに感動しました。

b0050634_0177.jpg壮大で整然としたアンコールワットから、赤茶けたレンガを積み上げ風化して今にも崩れそうなロレイやバンテアイ・スレイ、そして木の根に砕かれまるで直下型地震の後のように崩れ去った石材が苔むす静寂のベンメリアやタ・プロム。しかもレリーフにはヒンズーあり仏教あり・・・おびただしい遺跡群なのに一つ一つ表情が違うのがまたいいですよね。


しかも遺跡群のあるシエムリアップの街の表情もさまざま。街の中心の幹線道路沿いは両側でおしゃれなホテルの建設ラッシュで滞在していたホテルでも税制の国際会議とかでごった返していたりして、何やら変化の兆しが感じられる風景ではある。ですが一歩横道にそれると道路はでこぼこのままで、しかも雨季にはよく水没するとか・・・

b0050634_2154911.jpgそして少し郊外にでると風景はさらに40年前の昔のままで高床式の1階にはハンモックで寝そべるおとなと、その横をはだしで屈託なく走り回る子供たち。だが昔と違うのはその横を清潔な制服姿の生徒が自転車で列をなして走っている・・・ところがその学校は教室が足りなくて二交代制だとか。

変わりつつあるところと何十年たってもそのままのところ、行き届きつつあるところと道半ばのところ…
いろんな表情を見せる遺跡群と同じく、街にもそしてそのすぐ隣の村にもいろんな風景が混然と同居している・・・それがヒンドゥーの世界の味わいなのかもしれません。

そしてそこに住む人は、今回のガイドさんがそうだったのですが…誇り高くて熱い、まさしくかつてのクメール帝国の末裔。

b0050634_2173912.jpgアンコールワットによく似た遺跡は規模はともかくベトナムにもインドネシアにも見られ、民族舞踊も楽器もそして言葉の響きも文字の形も似ているのですが…
このガイドさん、熱のこもった説明の中でことあるたびに、それはカンボジアから始まった、カンボジアが発祥の地、かつてクメール王朝の版図はベトナム、タイ、ミャンマーにまで広がっていたと。
そして誇りの極めつけはアンコールワットがある街の地名のシエムリアップ・・・なんとこれってずばり「シャムを追い出した(取り返した)」という意味なんだとか。

再訪してよかった40年ぶりの、そして束の間の異空間カンボジアの旅でした。(2010.10.20)

◆(2010.11.22追記)新しいアジア・・・

今日の日経新聞のコラム欄で興味深い話が紹介されていました。1000年前のアンコールは人口20万人、当時としては世界第4位の都市だったとのこと。1位から順にコルトバ、開封、コンスタンチノープル、そして4位のアンコールを挟んで5位が平安京。ロンドン、パリはほんの片田舎であり、ニューヨークに至っては萌芽さえ無いということになるのですが・・・

この千年で見捨てられジャングルにうずもれてしまったアンコールの朽ち果て方もすごいですが、最近は一時の競争優位を誇った中国に続く世界の生産工場としてベトナム、それに続いてカンボジアが新たな注目の的に。歴史は今も千年単位のうねりのまっただ中なのかもしれませんね。
by c_mann3 | 2016-07-16 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)
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