◆叡智の源、地中海世界ふたたび・・・

[2011.2.13掲載] 別掲の記事でも触れているように、 ユング著「錬金術と無意識の心理学」やフォン・フランツの「ユング思想と錬金術」を拾い読みしていると、ユングの共時性や錬金術といった概念が遠く古代の地中海世界にまで遡る叡智の流れであることがうかがえます。

天文学、錬金術、グノーシス・・・古代地中海世界のギリシャやエジプトに端を発したこれらの叡智がイスラム世界を経て中世のヨーロッパに伝わり、そこでルネッサンスとも大きく関わったのち、ユングの世界に流れ込んでいる。


その叡智の源、地中海世界が今、大きく揺らいでいます。

チュニジアに端を発した民衆の蜂起は遂にエジプトの大統領を辞任に追い込みました。
首都カイロのタハリール広場に集まった群衆の雰囲気は大統領の辞任で一変、険悪で一触即発だった群衆が、子供連れが目立つ歓喜の群衆に・・・
なんか、ベルリンの壁崩壊前後を思わせる風景です。そしてその火の手は中近東にも広がろうとしています。ほんとうにドミノ現象は起こるのかも知れない…

そんな中で先日、とあるテレビ番組では姜尚中(カン サンジュン)さんがこの火の手はさらに中央アジアまで広がり広大なイスラム圏全域が生まれ変わる可能性すらあると・・・そしてそうなったとしてもどの民族も叡智に富み、歴史と誇りを持った民族であり単純にイスラム過激派が席巻することにはならないだろうとも。

数千年の時を経て再びよみがえる気配の地中海、中近東、中央アジア。壮大な歴史のうねりを感じさせてくれます。

ですが、壁崩壊後の東欧がそうであったように、歓喜の後には混沌と困難がまっている。人も国家も民族も・・・変容のプロセスは容易ではないですよね。

変わらなければ未来がない、でも思うように進展しないと揺り戻しが起こる。変わりたい自分と変わりたくない自分、変わりたい勢力と変わりたくない勢力がせめぎ合う時代が10年、20年と続くこともある・・・(2011.2.13)
by c_mann3 | 2016-02-20 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)
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