◆グーグル10の黄金律・・・

一冊の本が出ています。桑原晃弥著「グーグル10の黄金律」PHP新書727。さすがグーグル、感動的な本です。

本書はガレージに「グーグル世界本社」の看板を掲げて1998年誕生したグーグルの、ビジョンを示す10ヶ条を軸にその社風を解説したもの。
事業計画はないがビジョンがある。利益は目的ではなく“情報を整理しつくすことで世界を変える”ことにのみ邁進する。

天才肌で協調性のある人、働くのが好きな人、好奇心と熱意のある人のみを採用し、社員には科学者であり芸術家であることを求める。さらにはできないと口にすることを軽蔑する人材を求めるとも。

衣食足りて革命が起こると福利厚生は潤沢。秩序があり過ぎるとイノベーションが起こりにくいと、中間管理職の数を抑え、個室なし、数人のグループでわいわいがやがやと仕事をし、エンジニアの楽園といわれる環境で1日12時間、週6日働く。

勤務時間の20%は何をしてもよいという「20%ルール」があり、使い方は自由だが内容や状況はネット上で公開されており、ここから新しいものが生まれてくるとのこと。

ユーザーは常に正しい、邪悪になるな、クリーンでオープンに、徹底した合意形成・・・
技術的な風土はマイクロソフトではなくアップルに近いがカリスマや独裁者はいない。
それにしても従業員が二万人を超えてなお、ガレージ企業の雰囲気を保とうとする執念には敬服するしかありません。

読んでいるとため息の出る本です。でもなんか懐かしい雰囲気もある。そういえば私などにもあった、初めてマイコンに出会った感動から昼夜を忘れて働いて(遊んで)いたあの時代を思い出したりも・・・

日本でも初めてマイコンが使われ始めたころや、インターネットが動き始めたころといった変革期には街中でも企業の中でも出会い頭の感動からガレージに近い雰囲気の中で昼夜を忘れて働いていた時代はあったんですよね。でもガレージで強い志を持ってスタートし、それを決して崩そうとしないグーグルのような例は稀・・・

周りからは相手にもされずに従って結果的に勝手気ままに動けていたチームが多少なりとも成果を見せ始めると、少しずつ周りから人も資金も、そして旧来の価値観による親切なおせっかいも集まってくる。

だかそれが成功を加速させる側面もあり、気が付くと旧来の価値観にどっぷりと同化してしまってベンチャーが面白くもおかしくもないただの集団に成長していく・・・同じガレージ起業でも社内のガレージからスタートした場合はさらにこの傾向が顕著・・・などと思ったりも・・・(2011.5.12)
by c_mann3 | 2008-08-16 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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