マトリックス組織についてはつのる思いがあり、書き始めると長くなりそうなのですが・・・
実はこのマトリックス組織と称するもの、数十年前、まだ駆け出しのサラリーマンで会社組織に釈然としない感じもあったころ下記の本で初めて接し、いたく感動し脳裏にビルトインされたのだと思っていたのですが・・・ 「組織の行動科学」。R.リッカート著、三隅二不二訳。1968年、ダイヤモンド社刊 今回この文章を書く前に念のためにと読み返してみると、何とマトリックスという表現がまったく出てこない。この本は組織を専制的な組織(システム1)から集団参画型の組織(システム4)まで、4つのカテゴリーに分け、行動科学的アプローチで綿密実証的に比較分析した名著なのですが、どうやらこの「システム4」の章で交差機能的業務集団の実施例として描かれているものがほぼ現在のマトリックス組織に類似しているようです。 この本が出て4~5年後にマトリックス組織を紹介する本が出始めたようなのですが・・・私の脳裏ではこの二つがシームレスにつながってしまっていたようです。お恥ずかしい次第ですが、思い入れの強い記憶が正確な記憶とは限らない典型かも。 本題に戻ってマトリックス組織のポイントについて・・・ コンフリクトの内包と並ぶポイントのひとつは、縦糸と横糸の張り具合ということかもしれません。縦糸が強すぎると横糸がピンとは張りにくくなる。横糸が強すぎると縦糸の邪魔になる。“バランスよく”と言ってしまえばそれで終わりなんでしょうがそう簡単にはいかない。 それに加えて、商品事業部のようなものを縦糸にしたとき、横糸に何を期待して何を選ぶか・・・ ひとつには各事業部の中で存在はしているが事業部個々の中では必要規模が小さく、放置すると埋もれてしまって十分機能できないものを横糸の連帯で補強する。 もうひとつは埋もれるという意味では規模の問題がないが、全事業部を束ねるとその職能でさらに規模の効果が期待できるもの、あるいは資源配分等で全社最適の操作が必要なものなどがあげられます。(2005.2.3)
by C_MANN3
| 2010-04-12 00:00
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