[2012.2.23記] 世界中がエネルギーのガスシフトをしている中で日本は後れを取っています。
以下の話はガス価高止まりを突き崩す話とも関係するのですが、石井彰さんの本「エネルギー論争の盲点」などによると、日本は実はサハリンから東京までのパイプライン構想を葬りさった経緯があるんですよね。そしてその陰に何が何でも原子力発電の優位性を守ろうとする人たちの画策があったという話も・・・ で、結局サハリンガスは日本にはLNG船のピストン輸送で関東に来ている。 でもそんな日本を尻目にサハリンガスの主力は海底パイプラインで大陸に渡り日本海を取り巻くように北西岸を南下し今ウラジオストックまで届いていて、朝鮮半島の先端まで延伸する計画もある。 極東に限らず今ユーラシア大陸では巨大なパイプライン網が出来つつある。堀江則雄さんの本「ユーラシア胎動」にはそんな様子が詳しく描かれています。 やはりサハリンから北海道への海底パイプラインは今からでも再挑戦すべきではないか。そして日本側でサハリンから福岡に至るパイプラインを設置するならば壮大な環日本海パイプライン網が形成される。 そして要所要所で都市近郊の地域ネットワークや今後も続くLNG陸揚げ基地とも接続することで列島を覆う一大パイプライン網ができる。そこでは電力の“発電と送電の分離”に類似していろんな由来のガスの託送が始まり、買い手が売り手を選ぶ自由市場が形成される。 これからの日本はもはや道路や新幹線といった交通インフラばかりに金を使わずに、都市近郊のシティガスパイプラインの延伸拡大、そして環日本海ガスパイプラインの一環としての列島ガス動脈といったガスインフラの建設に資金をシフトすべきです。我慢と自然エネルギーへの神頼みだけでは日本列島はよみがえらないですよね。 ◆(2012.11.5追記)サハリンから茨城へ直通の天然ガスパイプライン ここの記事で“環日本海天然ガスパイプライン構想”などと勝手な事を書いていたのですが・・・ 昨日の朝日新聞によりますと、サハリン1の天然ガスを海底埋設のパイプラインで三陸沖を通って茨城県まで引く計画が再浮上しているようです。前回は電力会社の妨害というか不熱心でとん挫したとのことですが、今回はもしかしたら実現するかもしれませんね。 工事には5~7年を要するとのことですが、本当に2017~20年頃にはウラジオストックからのLNG、米国からのシェールガスと相まって今よりは低コストの天然ガスが日本にあふれ始めるのかもしれません。そしてそのころまでには百万kW単位の高効率ガス火力発電所が原発換算で10基を大きく上回る規模で稼働し始めているはずです。 http://www.asahi.com/business/intro/TKY201211030641.html?id1=2&id2=cabcbbae この記事には現在リンクがつながりません。 ◆(2012.11.22追記)・・・かと思うと電気で輸入という話も 先日の新聞記事によると、サハリンからはLNGだけではなく、サハリンに大規模な天然ガス火力発電所を建設し、その電力を海底ケーブルで日本に送るという構想もあるようです。 意外と手っ取り速いのかもしれません。そしてこれが実現しますと日本もヨーロッパ並みに電力国際融通の時代を迎えることになります。 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1607H_Z11C12A1MM0000/
by C_MANN3
| 2023-07-12 02:23
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