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◆フロムの見たユングの宗教性

ユングは宗教に親和性があるといった言い回しで・・・ユングの宗教性がよく話題になります。ですが、これに真っ向から異を唱えるのがフロム。

フロムは著書「精神分析と宗教」でフロイトとフロムの宗教性を比較していて、要約すると・・・

“フロイトは宗教の持つ権威性とそれへの人々の依存を糾弾し、人は自身の理性と判断で真理を追及し、倫理を見極めるべきだといい、
ユングは宗教、およびそれを取り巻く人々の心をあるがままの心理学的現象として認め、あわせて無意識も同様ということで宗教的現象(事実)に高めて(祭り上げて)しまった。”
ということのようです。

さらにフロムは“フロイトは一見宗教に反対しているようで真に宗教的(求道的)。対してあるがままの宗教に寄り添ってしまうユングは・・・”ということで、“人は何を目指して生きていくべきか”に関する見解が正反対に異なるとの論調です。

・・・ということになるとユングの求める個性化とかの究極の姿は?ということが気になります。

フロムは国家であれ、宗教であれ、「権威性と依存性、その中での個人の理性」ということに極めて敏感な人であり、私自身、フロム的なものへの信奉も強いのですが・・・(2005.2.11)
by C_MANN3 | 2007-02-20 00:00 | Comments(0)
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