【2005.2.14記】 “ユングほど壮大でドラマチックに心の世界を表現する舞台仕掛けを構築した人はいない”と常々思ってきましたが、一方において「唯識」の“アラヤ識”も何となくユングの普遍的無意識に勝るとも劣らぬ表現体系ではないかとの思いがもんもんと募っていました。
科学的心理学の台頭もありユングについては不合理とか、非科学的とかいった話が付きまとっていますが、ユングにしろ、唯識にしろ、これほど人の知性が真剣に心の構造解明に取り組んだ体系のいったいどこが非科学的なのか?としか思えません。 変な話ですが、世間一般が科学的と認める「認知科学」では見えないところに数理的なシミュレーション仮説をおき、ユングも見えない世界に仮説(虚構)を張り巡らせる。そして何れもがその仮説で人間の挙動や心の動きがどの程度説明できるかを追及する・・・そういう意味で両者には極めて強い類似性を感じてしまいます。 両者の違いは仮説を数式で表すか物語で表すかだけの違いであり、それは本質的な違いではない・・・などとも思うのですが。 ・・・ということで、ふらりと入った本屋で立ち読みついでに以前から気になっていた「唯識」の本をとうとう買ってしまいました。題して「大乗仏教の深層心理学」、岡野守也著。・・・詳細は、次ページに。(2005.2.14)
by c_mann3
| 2006-08-20 00:00
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