◆企業の存在意義:そのアイデンティティ

企業は何のために存在し、何を目指しているのか。

所詮は金のため、いや自己実現の場、社会貢献、そんなことより職場が楽しくなくてはと、意見はいろいろ。
いろんな意見の社員を抱えた企業は、意識、無意識にいろんな気持ちを抱えこみ、統制がとれているようでそうでもない個人に似ています。

いろんな気持ちが渦巻いているから(企業ではいろんな社員の気持ちが集まっているから)、ふだんは良くても何かのきっかけでとんでもない揉め事を起こす、その場その場でいろんな面が出て周りを戸惑わせる。
だからこそ安定した自我、アイデンティティの確立が必要ということになります。

しっかりしたアイデンティティには個人も企業も他とは違う独自性、そこから生まれる自負心、と同時に周りとも共有できる普遍性、昨日も明日も、場面が変わっても変わらない安定性、そう自分で思えて回りからも同じように理解されてコミュニケートできる共感性といったいろんな成分が必要です。

そして確立したアイデンティティをミッションとして共有することで行動のよりどころとするのがいわゆるミッション・マネージメントということになります。

 “ここはどんな会社で何をしようとしているのか、また将来どんな会社になりたいのかといったことや、会社として背負うと決意した使命、夢、価値観などを明文化し、内外に示す。
そうすることで何か判断に困った時や迷った時には、いつもこのミッションに戻り、正しい判断と行動ができる。
外に向かっても宣言することで社会もそうした期待を持つし、それを裏切れない。”

これがミッション・マネージメントの姿ということですが、だとしたら企業としてのアイデンティティの中核に何をおくか、
結局まとまりが良いのは「創世記神話」から取ったモチーフとか、社会的使命といったことになるようです。

ここに「利潤追求」がでてこないのは、実はこれが日常の行動指針、迷ったときの判断材料としては使いにくいからではないでしょうか。
“今度の新製品のデザインをどの案にしようか”、“今日届いたクレームにどう対応しようか”、いろんな場面を想定したときとっさの判断材料としては役に立たない、下手をすると長期的に見ると逆効果の行動を誘発する可能性すらある・・・ということなんだと思います。(2005.2.16)
by C_MANN3 | 2010-10-16 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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