◆自己組織化

一人一人が勝手なことをしていたのではまとまらない・・・
何かを作るとき、設計図無くして形は整わない・・・

秩序や整った形というものは、統制や設計図があって始めて形成されるもの・・・という思い込みに対して、そうとばかりは言えないんじゃないか?と異議を唱える見方のひとつが「自己組織化」ということでしょうか。

「自己組織化」、それは“個が集まって全体として共生しているとき、必ずしも全体を規定する設計図とかルールがなくても、半自律的な個が周辺の状況の中で最小限度の規則にのっとり気ままに動くことで、あたかも全体設計図があるかのごとき秩序だった全体を構成していくこと”・・・ちょっと我流の表現ですが、ほぼこんな意味合いなんでしょうか?

このフレーズから思い浮かぶ事例はいくつか・・・

★葉をすべて落として見事な枝振りを天に向かって広げる落葉樹。この木はおそらく樹木の輪郭設計図にのっとって枝葉を広げたのではない。b0050634_22315923.jpg
一つ一つの小枝は隣あう枝とぶつからないように、それでいて最大の日光を吸収できるように・・・ただそのことのみをルールとして気ままに伸びて行ったに過ぎない。もし全体の設計図なんてものがあるとしたら、あらかじめ(遺伝子かなんかの形で)岩陰用、密集地用、ビルの谷間用などといろんな形の設計図を持っていて使い分けるなんてことになりますが・・・そんなことはありそうにない。

★空飛ぶ雁の群れは幾何学的で見事な編隊飛行をしていますが・・・どれか一羽が仕切っているという風でもない。おそらくは競輪と同じで、一羽一羽がただただ自分の風当たりがミニマムになるようにとの単純な行動原理で仲間の後ろに回っているだけで結果としてあの見事な編隊が生まれているのかもしれません。その証拠によく見ていると一羽が編隊を離脱すると全体が一挙に崩れ・・・しばらくすると再び形が整うといったことが繰り返されています。

何れも外から見るとあまりにも見事な秩序を感じさせてくれるので、そこに全体としての設計意図、何がしかの指揮といったものを感じてしまうのですが、ひょっとしたら違うんじゃないか?といったものです。

・・・実はこんなことを思ったのは前回、赤ちゃんの言語野の話で気ままに分裂増殖していてもおかしくない脳細胞なのに、なぜ言語野と称する場所近辺の細胞のみが言語野として成長するのか・・・もしそれが遺伝子情報によるものだとすると、遺伝子情報はどの程度まで精密でどの程度まで全体を規定する情報なのか???なんてことがきっかけでした。

ひょっとしたら遺伝子情報の指令というのは意外にシンプルで・・・後は「自己組織化」とか次ページに紹介する「オートポイエーシス」といったものにおまかせなんてことなんでしょうか・・・(2005.2.20)
by c_mann3 | 2012-02-14 00:00 | クオリアとか進化論など | Comments(0)
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