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◆輪廻転生は、もしかして救済?

前掲「トロツキー・・・」のところでも書きましたが、悟りに要する時間が43億年もの長さのカルバで数個分と言われると・・・以下は、ため息をつきながら思った雑感です。

仏教では輪廻から如何に抜け出すかが課題であり、解脱して涅槃に至るなどといいますが、そのためにはやっと積み上げたものを一挙に崩されるといったことを何回も繰り返しながら43億年が必要・・・これってもしかして、たかが人間一人の一生程度で悟るなんてことは絶対に許さないといっているのと同じではないか・・・

この途方もない時間軸を前にして呆然と言った感じですが・・・ふと思い始めたことは・・・仏教では解脱しようとしている輪廻転生というものが、実は人間にとっての救済そのものではないか?・・・ということです。

自分の一生では悟れないといって悲観はするな。それはあなたの意識や肉体のことであって、あなたの薫りを含んだ阿頼耶識や内なる無意識は、たとえあなたが何も得られぬまま朽ち果てたとしても輪廻転生を繰り返し、43億年も待てば立派に涅槃に到達するのだから、安心しなさい・・・ということかも。なんてことを思うと、何とやさしくおおらかで慈悲に満ちたインドの心と思えないでもありません。

こんな思いにふけっているといつも突然、絵画的な風景が浮かんでくるのが私の奇妙な習性ですが・・・

外国の海辺の都市の郊外に運河を背に並んだ街並みがありますよね・・・表玄関は道路につながってはいるが家を出てしばらくすると袋小路に入ったり、途切れたり・・・これが意識への世界。他方裏庭に止めたヨットに乗り流れを下るとやがては43億年のかなたにまで続く大海原に至る・・・運河や河に面した裏庭は永遠の無意識に通じる世界なのかもしれません。

◆輪廻転生は、もしかして救済?_b0050634_18504498.jpgそして面白いことに・・・シドニーなんかの西洋人にとっては裏の運河はたまの安らぎ用、対してタイなどに見られる東洋のそれは河に向かうほうが生活の中心・・・日ごろから心はすでに43億年のかなたに通じつつ生きている・・・・なんて思ったりして・・・変な雑感で、失礼いたしました。(2005.2.25)
by c_mann3 | 2006-08-10 00:00 | Comments(0)
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