〔2007.5.2載〕BSの再放送で五木寛之さんの「仏教への旅」、5回シリーズが続いています。
一回2時間とちょっと長いですが、なかなか味わい深い番組ですよね。 番組そのままの本も出てはいますが、いつまでも若々しい五木さんの表情とちょっと高くて訛りのあるお声を味あわせていただくのもいいものです。 一昨日はその三回目でブータンの紹介でした。ブータンって独特ですよね。 何かが壊れてしまったどこかの国では・・・「品格」とか「美しい国」といった言葉がうつろにこだましていますが・・・それを失わずに成立している不思議な国がある。 「国民総生産」じゃなく、「国民総幸福量」の追及を国是とし、国民の97%が幸せだと感じている。 「あなたは幸せですか」との質問になんのてらいも無く「はい、幸せです」と答える老若男女の表情が実に自然です。 日本の街角でそんな質問をすると「そんなわけないでしょ!馬鹿にしないでよ」と怒鳴られるのが落ちかもしれません。 自然と一体化し、素朴に輪廻転生を信じ、「幸せというものはいろいろなものとの関係性の中にのみある。人や自然をいつくしみ支えずして、自分だけが幸せになるなんてことはありえない」と言う人たち。 現在のグローバルスタンダードから見ると異端で非常識・・・その道はこれからも決して平坦ではないでしょうが、少しでも長く、多く、異端と非常識を守り抜き、あり得るもうひとつのスタンダードの証として続いていってほしいですよね。 なお・・・五木さんの「仏教への旅」については▼他にも記事が・・・第一回のインド編についての雑感です。
by c_mann3
| 2016-01-06 00:00
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