◆「ウェブ時代をゆく」・・・

以前にここの数個上の記事で梅田望夫さんの「ウェブ進化論」を取り上げていたのですが、その続編と銘打った本が出ています。

題して「ウェブ時代をゆく」、ちくま新書687。副題は「いかに働き、いかに学ぶか」。
前回の本がWebを軸に社会がどう変わりつつあるかといったことが中心だったのに対して、今回はgoogleやWebがますます進化し勢いを増す新しい社会の中で「個人」がどう立ち上がっていくかに焦点が当てられています。

果てしなく膨張するWebやITを単なる便利なものとして、受身の消費者の立場で接している限りはそれほどの未来は無い。自身も情報の発信者、創造者としてアクティブに取りくんで行って初めて新しいフロンティアが開けるのだということなのですが・・・

基本は“好きなことに思いっきり集中する”こと。今やWebやgoogleのおかげで、昔のように情報やチャンスの多い都会や大組織に属さなくても好きで好きで集中できる分野ならネット上にできた「学習の高速道路」をつっ走って一定のところまでは一挙に到達する。
だが万人に開かれた高速道路である限りやがてはその先に大渋滞の世界が待ち構えている。そこを強行突破して頂点を極めるか・・・はたまた高速道路を降りてさらに孤独な獣道に分け入っていくか・・・

そして獣道を歩みきるには、
・「好き」を見つけて持続的な勤勉さでそれを育てきる
・長期的には「なりたい自分」を模索しつつ、まずは「なれる自分になること」を積み重ねる
・そうすることでWebの世界の一角で個を確立し、リアルな世界とつないでいく等々・・・

“好きなことにまい進しながら生きていける程度の糧を得る”知的で自由な人生を手に入れるための手立てが次々と語られていくのですが・・・読んでいると光明が見えるようでいて実行するには厳しいような、楽観的な未来が広がっているようでいて目の前はシリアスなような・・・

この本は本来才能を秘めた若い方に送られたメッセージなのでしょうが・・・妙に説得力があり読みやすく書かれていて、やがて組織を離れフリーターにならざるを得ない私のような年配のものにも、明日の自分の姿に思いをはせながら読むなら味わい深い本といった感じもします。(2007.12.31)
by C_MANN3 | 2008-10-12 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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