◆「テレワーク」、未来型労働の現実・・・

「テレワーク」とはITを駆使して正規の職場以外で働くこと。

ITがここまで発達し、ホワイトカラーのオフィスワークの大半がネットワーク上のOA機器を相手に進められるようになった現在、律儀に満員電車にのって毎日会社に行かずとも仕事は進むんじゃないか、現に私なども仕事の1~2割は深夜の自宅でやっている・・・

そうした中で「テレワーク」と題した本が目にとまりました。副題が“「未来型労働」の現実”。佐藤彰男著、岩波新書1133です。

テレワークというと知的生産に適した自由度の高い勤務体系といった未来型のイメージを描いてしまいますが、この本ではそれとは裏腹のテレワークの厳しい現実もあわせて生々しく描かれていて、テレワークには大きく分けて三つのタイプがあるのだと・・・

▼在宅勤務型
政府も推奨しいろんな大手企業が制度化している方式で、週のうち何日間かを自宅で勤務するもの。大々的な実験がPRされてはいるが、現実には一部の高級研究・企画系社員か幼児を抱えたキャリアウーマンが活用しているにとどまっている。

▼モバイルワーク型
典型的な例としては毎日が直行直帰の営業マンがこれに相当する。オフィスの机はおろか場合によってはオフィス(営業所)さえ廃止され、ホテルの貸会議室に月1~2回集まるのが出社の代わり。事務的なデスクワークは喫茶店か深夜の自宅ということになります。

▼在宅ワーク型
子供を抱えた主婦の手内職の現代版ともいえるものであり、業務内容はWebデザインやプログラミングといった高度なものから単なるデータ入力まで広範囲にわたる。請負契約の形を取るため最低賃金の規制は適用されず、収入は時給に換算して2500円から100円と大きくばらついているのが特徴。

共通する問題点はコミュニケーションが取りにくい、勤務実態が見えにくく過重労働になりやすいといったことですが当事者たちは不思議に納得しているとか・・・
情報漏えい対策、健康管理など数々の運用上の困難はあるにしても、職種や部門によっては取り組んでみる価値のある労働の一形態なのかもしれません。

なおこの本では今や2~3割のホワイトカラーの習性となっている持帰り残業についても一章を割いています。まさしくこれもテレワークの一種であり,過重労働の隠れた温床なのだと・・・ (2008.10.28)
by c_mann3 | 2008-08-04 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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