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◆◆エナジー & カーボン◆◆

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このコーナーは2011年7月に開始しました。

2011年夏・・・原発と再生エネルギーを頼みとしたCO2の25%削減計画が打ち上げられた矢先の大震災、原発停止、計画停電、そしてそれに続く真夏の15%節電・・・放射能汚染の拡大と相まって日本のエネルギーは先の見えない状態が続く中で思うことはいろいろ。そうしたことを書き連ねられればと、このコーナーを開始しました。
(2011.7.12開始)  


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《 このコーナーの新しい記事・新着記事 》

     ☆2017/09/08☆ "追記コーナー:「エネルギーへのつぶやき」”に新着

     ★2017/05/24★  “五月の連休のソーラー・・・”
     ★2017/04/16★  “電力小売り完全自由化で変化は・・・”
     ★2017/03/11★  “原発事故から丸六年の節目を迎えて・・・”

《 後は記事をブロックごとに収納しています 》
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▼各ブロックの終端の写真は我が家のアルバムから、ほっと一息の“遺跡の風景”です。(クリックで拡大します)
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         ◆原発事故から丸六年の節目を迎えて  ◆原発事故から丸五年の節目を迎えて
         ◆原発事故から丸四年の節目を迎えて        

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 ◆原発事故から丸二年の節目を迎えて  ◆日本の脱原発への思い、整理すると
         ◆日本の脱原発、欧州のエネルギー事情 ◆脱原発に向かう、思いの軌跡
         ◆新エネルギー戦略決定、風穴が    ◆2030年の原発、パブコメを提出
         ◆ソーラーの効用限界・・・      ◆風力買取り枠満杯の裏には原発枠?
         ◆ついに原発再稼働の首相記者会見

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 ◆ついに原発ゼロ! でもこれって   ◆発送配電分離の危険・・・
         ◆LNGの 環日本海ガスパイプライン   ◆この冬の節電状況推移
         ◆スマートグリッドの不思議・・・   ◆LNG発電は どこまで確保できたか
         ◆今夏の電力不足、勝手な試算     ◆電力会社がなぜソーラーを・・・
         ◆原発事故とCO2、二つの脅威

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 ◆今冬は関西圏が電力需給タイトに   ◆東京電力管内、H23夏の電力状況
         ◆「エネルギー論争の盲点」・・・   ◆電力節減、知恵と我慢の成果・・・
         ◆カーボンマネジメントセミナー修了  ◆あっという間の浜岡原発停止
         ◆日本を救うか、二つの地熱発電    ◆今夏の計画強制停電阻止・・・
         ◆余震、汚染、電力不足・・・

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 ◇ユーラシア胎動・・・        ◆COP15、エネルギーの未来
         ◆五里霧中の中のサミット終了・・・  ◆中欧、風力発電の風景

《 関連サイトへのリンク集 》

◆エレクトリカル・ジャパン/電力会社・電力使用状況グラフ◆
スクロールすると全電力会社の日内電力負荷グラフがリアルタイムで一覧できます。

  ◆大手各電力会社/でんき予報◆
九州  中国  四国  関西  中部  北陸  東京  東北  北海道
各電力会社のエリアの送電電力がリアルタイムのグラフで見えます。
併せて過去の日電力パターンの値をCSVで取り出すこともできます。

◆電事連/電力データ◆   ◆資源エネ庁/電力調査統計◆
長期にわたるあらゆる切り口の電力統計が揃っています。

◆FITによる再エネ導入状況◆   ◆小口顧客の新電力への乗換え状況◆

by C_MANN3 | 2014-12-30 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆追記コーナー《エネルギー情勢へのつぶやき》

◆追記コーナー:エネルギー情勢へのつぶやき編◆

最新追記:9/8

 毎日流れてくるエネルギー関連のニュースを前にして思わずつぶやきたくなることもしばしば。そういう時はtwitterでとは思うのですが・・・中には140文字では呟ききれないものもあり、そうしたものを書き連ねて行ければと、この追記コーナーを設けてみました。【H28.5.20運用開始】

2017.9.8更新 ◆電力小売、完全自由化第2年次の推移・・・

今月もコンスタントにスイッチングが続いており、8月末で483万件、率にして7.7%となりました。
この勢いを阻止すべく8月に入って値下げをした関西電力でしたが、功を奏した気配はなく、東京に続いて今月末で関西圏のスイッチング比率も10%を超えました。その関西電力、更なる原発の追加再稼働を条件にもう一段の値下げを行うと発表はしていますが、どうなることやら・・・
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なおkWhベースの新電力のシェアは統計の発表が遅れて出るのですが、最新の5月度では、低圧・電灯領域で5.06%、特高・高圧で13.14%。トータルではついに10%を越えて10.38%となっています。

2017.4.7 ◆電力の小売自由化から一年が経過・・・

小口電力自由化が開始されて一年が経過しました。この間新電力へのスイッチングは順調に増加し、初年度の切り替え率は全国で5.5%、342万件となりました。

b0050634_23443361.jpgこの件数で契約電力を4kW(40Aブレーカー)として計算すると1370万kWとなります。地域別では東京が8%に迫り、関西も7%を超えました。
新年度からはガスも自由化され、電力会社は反転攻勢に出るとのニュースが流れていますが、反転攻勢で取り込むのはガス市場であり、失われた電力市場が帰ってくるわけではなく、流出はさらに続きそうです。

2017.2.14 ◆思わぬ形で脱原発が進展するかも・・・

東芝が昨年末の時点で債務超過に・・・”とのニュースが流れています。常に先進的な技術で時代を切り開く、日本が世界に誇れる企業だと尊敬の念を持って眺めていた東芝が、原発事業の不振とその損失隠しでついに会長が辞任。このまま推移すれはこの期末は債務超過が濃厚とのこと。
残念なニュースではありますが・・・これがきっかけで思わぬ形での脱原発が進展する可能性も・・・メーカーと言わず、電力会社も含めて、原発にこだわれば窮する。あちらこちらの企業の経営判断の場で、脱原発の話が通り易くなるのではないかなどと・・・ふと。

2016.6.8 ◆各地の“でんき予報”雑感・・・

暑い日や寒い日、折に触れて電力会社の“でんき予報”でリアルタイムの日内変動を眺めるのが習慣になっているのですが、数年前から全国9電力の“でんき予報”をまとめて一覧できるサイトができていて重宝しています。

b0050634_12373590.jpgエレクトリカル・ジャパンと称するこのサイトでは右図のデザインでまとめてくれているのですが、眺めているといろんなことが解ります。例えは四国、中国、北陸の各電力では早朝の3~4時頃に突出した山があります。もしかしたらと思って全国のオール電化の普及率を調べてみるといずれも飛びぬけて普及率が高いエリア。どうやら一斉に湯沸しのお時間のようです。他にも季節や天候により1日の最大電力点がどう動くかといったことがよく判ります。

◆エレクトリカル・ジャパンのサイトはこちらに ・・・飛び先で少し下にスクロール

ところでこのサイトの情報源は各電力会社の“でんき予報”であり、もちろん各電力会社のサイトでも見えます。ただ昨年あたりから気になっていたことが・・・
実はこの情報、電力自由化で新電力が扱う電力は含まれていないとのこと。つまり各電力会社が直接販売しているもののみの日電力量推移ということで、それでは今後新電力のシェアが大きくなると、客離れして細った各電力会社の販売量を表すのみで、エリアの需要の全容とはかけ離れてくるんじゃないかと。
ところが最近久しぶりに各電力会社のサイトを見ると、何とこの4/1以降、一斉に“エリアのでんき予報”として模様替えし、新電力分を含めてエリアの送配電網を通る全需要を表すものに一新されていました。つまり各電力会社の発送配電分離で言うと以前は“発電会社”の販売電力量(自社発電+仕入た電力)を示していましたが、今後は“送配電会社”の需要家末端への通過量を示すということのようで、さすが経産省のご指導、これならこれからも情報として役に立つというものです。

◆大手各電力会社の新しい“エリアでんき予報”は・・・
九州  中国  四国  関西  中部  北陸  東京  東北  北海道

2016.5.20 ◆電力の全面小売自由化で進む切り替え・・・

4/1より電力の全面小売り自由化が開始され、その切り替え情報が新聞をにぎわすことが多くなりました。数値に添えられた論調は、切り替えの立ち上がりが想定していたほどの勢いがないとか、特定地域に偏っているとか様々ですが、電力広域的運営推進機関から発表される最新のスイッチング状況では5/13日現在で90万件。これは1件当たりの電力を控えめに3kW(30Aブレーカ)として計算しても、これに対応する発電設備の容量は270万kWで、すでに原発3基分に相当しています。

旧電力会社から電力を仕入れる携帯電話会社等の新電力はエネルギ生産のシェアには無影響ですが、大手ガス、石油等の自前で発電所を持つ勢力がシェアを伸ばすとエネルギー市場には大きく影響してきます。この勢いならこの1年で1000万kWに迫る可能性もあり、そうなると旧大手電力では原発10基分のはけ口を失う(というか備えとしての設備容量が不要になる)ということになります。
いや来年4月にはガスも自由化され電力会社の反撃が始まるとは言っても、その反撃はガス市場へのカウンター浸食であって、スイッチングされた電力需要が取り戻せるというわけではありませんよね。

▼なお最新の状況は下記リンクの電力広域的運営推進機関のホームページのお知らせ欄で“スイッチング支援システムの利用状況について”と題して定期的に追加掲載されています。ですが表形式で全国合計さえ記載のない不親切なものなので、分かり易く図表化したものをこのページで定期的に更新掲載していきたいと思います。
https://www.occto.or.jp/oshirase/hoka/

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by C_MANN3 | 2014-12-20 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆五月の連休のソーラー

【2017.5.24】 例年、電力消費が最少となる連休の期間中の晴れた日には、電力需要に占めるソーラーの比率が大きくなることで注目されています。そうした中で九州電力が今年の最大は4/30日でソーラー比率が73%に上ったと伝えています。昨年の最大日が5/4の66%から更にソーラー比率が高まっていることが窺えます。

九州電力は毎日のエリアでんき予報で電力需要のカーブに合わせてソーラーの量もグラフ化して公開しており(図左)、四半期ごとにはその詳細値も公開されています(図右)。
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そうした情報によるとこの時期のソーラーはまず揚水発電の揚水で吸収、そしてその残りを火力を絞ることで対応していることが窺えます。九州電力が特異なのは原発2基を稼働させながらソーラーを吸収していること。原発を稼働させると火力が少なくなる分、ソーラーに見合って火力を絞る余裕が少なくなるのですが、よく見るとほぼ原発1基分の電力を他のエリアに放出している。ということは九州電力の原発は自分のエリアの電力確保のためにではなく、他の電力会社のための代理発電なのか・・・などと余計な突込みをしてみたくもなりますが、他エリアへの送出はソーラー受け入れの余裕確保に好都合なことは確か。

ただ昨年よりもさらに多くのソーラーを無抑制で受け入れている九州電力ですが、同じ状況にある四国電力と歩調を合わせるかのように、今後はソーラーの抑制制御が必要とのアナウンスが流れています。
グラフを見る限りもうしばらくは余裕がありそうな感じもするのですが、懸念材料があるとすればやはり原発?
九州電力や四国電力は原発を稼働させながら他のエリアに電力を送出しているのですが、どうやらその行先は関西電力。その関西電力がいよいよ3~5基の原発を再稼働しそうであり、そうなると九州電力は原発電力を全量自身のエリアで消費せざるを得ず、それが結果としてソーラーの受け入れの制限につながっていくということなのでしょうか。

以下はそうした事態を避けるための提案なのですが・・・原発を再稼働はしてもソーラーの受け入れの邪魔にならないように原発の稼働パターンを変更はできないものなのでしょうか。現在の原発は13ヵ月回して2ヵ月の点検停止(稼働率86%)のサイクルで稼働させていますが、それを10ヵ月回して2カ月の定期点検(稼働率83%)とするか、16ヵ月回して2ヵ月の点検停止(稼働率89%)とする。つまり1年サイクルか1年半のサイクルとして、点検停止が常に毎年ソーラーの受け入れが最も厳しくなる4~5月や10~11月に来るようにするのも策ではないかなどと思ったりもするのですが・・・

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by C_MANN3 | 2014-09-10 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆電力小売り完全自由化で変化は・・・

【2017.4.16】 電力小売りが完全に自由化されて一年、その変化の兆しを求めてエネ庁の統計データを眺めている内に以下のような図表ができました。

まずはグラフに示した新電力の小売りシアですが、新たに始まった低圧・電灯の領域では確実にシェアを確保しつつあります。グラフは12月までのkWhシェアですが、別途集計されているスイッチング率(新電力への切り替え件数ベース)が期末の3月に5.5%に達していることから、kWhでも期末には5%を越える。。一方の特高・高圧の領域でもシェアは積みあがっており、トータルとしての期末のシェアは10%近くまで伸びそうです。
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他方、発電については表に示した通り今回より発電業者の区分ががらりと変わり、エネ庁の統計では表中で⑤と付記した大手10社、⑥の1万kWを超える発電事業者、そして⑦の千kW以上の自家発電の3区分で集計されています。実はさらにその下に⑧として"それ以下の発電所群"がありこの⑤~⑧を合計すると日本の全発電量となるはずなのですが、この⑧については統計がない。
この⑧の領域には小規模な産業用や民生のコージェネ・自家発電、家庭用燃料電池エネファーム、そして家庭用のソーラー等と役者がそろっているのに統計がないとは残念なことです。そこで本表ではせめてもということで、小規模なソーラー・風力等の電力を以下の方法で推定して⑧の項に充当しています。
実は固定価格買取の電力は別途統計があるのですが、これは⑥、⑦、⑧の領域に分散して入っているので、固定価格買取の総電力量から⑥と⑦の中の新エネルギーの量を差し引くと残りは⑧の領域の小規模ソーラー・風力だということに・・・
さてこうして表を眺めてみるといろんなことが浮かび上がってきます。
  • 大手10電力は90%の小売りシェアを持っているのに発電シェアが63%しかない。
  • 電力をどこからも買わず自家発電や特定供給でまかなっているシェアが18%もある。
  • 固定価格買取の再生エネルギーは既に6%のシェアとなっていて、今後もさらに増える。
  • ここにきて原発が動き始めているが、原発1基が稼働すると0.7%の発電シェアとなる。


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by C_MANN3 | 2014-09-08 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆原発事故から丸六年の節目を迎えて

【2017.3.11】 震災の日から丸六年が経過しましたが、復興事業では巨大な防潮堤の土木事業ばかりが目立ち、今なお8万人の方々が避難生活を続けておられるとのこと。カメラロボットが入った福島第一の炉内では想像を上回る破損の状態が露わになっているのに、追悼式典で首相の言葉からは“原発事故”との文言が消えてしまっているとのニュースが流れています。

ですがあの手この手で原発の再稼働をもくろむ政府の思惑とは裏腹に、日本はもはや原発は無くとも成り立つことが益々明確になりつつあります。
今年から始まった電力の完全自由化で低圧電力でも新電力へのスイッチングが着実に進み、すでに全国平均で5%を越えました。低圧、高圧を合わせて3月末には新電力の比率が10%に届きそうであり、その分旧電力の顧客は喪失し、もはや原発の稼働は必要不可欠ではなくなっています。

もともと日本全体の発電設備容量は原発を除いても、ここ数年の総電力需要に対して25%程度の余裕があり、しかもその構成が変化し続けています。この5年余りで石油燃料による設備が500万kW減少した一方でLNG火力は1400万kW増え、より高効率でCO2の排出も少ない新規設備へのシフトが進展しています。
また出力抑制や段階的なFIT価格の見直しでブレーキがかかると言われていたソーラーや風力の新規稼働もあまり減速することもなく、毎月60万kWのペースで増え続けています。
鳴り物入りで決めた出力抑制ルールは今の所離島でのみの発動です。ソーラーが増えすぎると火力のバックアップが間に合わず今にも破綻といわれていましたが、最も厳しい条件である端境期の昼間、5/4の九州電力では何と66%ものソーラー、風力を吸収する実績を残しました。その手段は火力発電の出力調整に加えて揚水発電の揚水をソーラー電力の一時蓄積に使うものであり、こうした調整の方式が定着するならまだまだソーラー拡大の余地はありそうです。

こうした変化と持続的な省電力の進展が相まって日本のCO2の排出量はここ2年連続して減少し、燃料輸入の増大で続いていた貿易収支の赤字も今年は黒字に転換。ソーラーのさらなる拡大や廉価なシェールガス輸入の始まりもあり、この傾向は一過性ではなく続きそうです。原発が無ければ立ち行かなくなると言われた理由はもはやそのすべてが成り立たなくなっている。日本のエネルギー構造はついにそういうステージを迎えたのかもしれません。

ここまで来るとそれでも原発の再稼働を求める理由は旧電力会社の利益確保ということになりますが、すでに何回もの電気料金値上げで各電力会社は黒字。それで最近は“その値上げ分を元に戻すため”だとか、“本格的な電力自由化で戦える経営体質を確保したい”といった説明に変化してきています。
これからは本格的な電力競争の時代に入ることは確か・・・ですがそのための経営戦略が原発再稼働かどうかには疑問符が付きかかっている。原発再稼働にはさらに増えそうな安全対策費や訴訟対策、そしていつ再稼働できるか読めないといった時間リスクが付きまとう。そんな時に原発にこだわり過ぎてポートフォリオを誤れば逆に新電力に足元をすくわれる可能性もある。原発にこだわり立ち行かなくなった東芝は電力会社の明日の姿の象徴かもしれません。

現在は3基の原発が稼働しているし、これからも何基かは再稼働するかもしれない。ですが各旧電力会社の経営判断としてエネルギー自由化を迎えてもはやそれどころではないと、原発再稼働が二の次三の次のプライオリティーに格下げされ、旧電力の中に実は隠れ脱原発の気分が漂い始めることを願う・・・そしてそれが最後の脱原発のよりどころとなる、というのは甘い期待なのでしょうか。

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by C_MANN3 | 2014-09-06 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆原発事故から丸五年の節目を迎えて

【2016.3.11】 今日で原発事故から丸五年が経過しました。日本のエネルギー事情はこの五年間で年を追うごとに大きく変化してきましたが、それは原発がほぼ動かない中でも社会は回っていけるということを実証し続けた、日本の誇るべき適応力の姿でもあります。
必要とする発電設備の容量は年間のピークを迎える7~8月の最大電力によって決まりますが、下の図表に示すようにその値を7月の最大電力の年次推移で見ると、震災前のH22年を基準にして既に15%(東京電力に至っては20%強)も低減されていることが解ります。

b0050634_21453745.jpg最大電力の低減は日内のピークを直接下げる手段と、ベースを下げる間接的な手段によって達成されますが、自家消費分のソーラー、ピークカット自家発電、ガスヒーポン空調等の普及が日内のピークを下げることに貢献しているようであり、昼下がりのピークは以前に比べると格段になめらかになっています。また大口需要を中心とした新電力への乗り換えの加速もベースを下げる形で旧電力会社の必要最大電力を下げることに寄与してるはずです。
そうしたことの結果として震災前を基準にすると比率で15%、絶対値としては10電力合計で2600万kWの最大電力減となるに至っているのですが、これは既に原発26基(点検停止の稼働率を考慮すると30基)分に相当する発電設備が削減可能な(というか余力になっている)ところまで来ていることを示すものです。

b0050634_1441750.jpgなおFITで全量買い取りとなる大規模ソーラーがついに2000万kWを越えましたが、これは電力需要の削減には寄与せずFITを介して電力会社の供給力となり、日中の最大電力への対応力を増大させています。

このソーラーの2000万kWという値は前述の夏の最大電力の13%に相当するものです。上の図はとある電力会社の7月の電力の日内負荷パターンにその13%相当のソーラー発電の効果を組み合わせた概念図ですが、青線の見かけ上の日内電力負荷に対して、ソーラー分を減じた赤鎖線のラインが実際に電力会社が火力、水力等で確保しなければならない電力であることを示したものです。結果として、日内の最大値はかつてのように青マルの午後の2~4時ではなく、赤マルの夕刻の19~20時に一段低い値となって移動しており、この青マルと赤マルの落差分が電力会社が確保すべき最大設備を削減できるソーラー効果となりますが、これを全電力会社で合計すると800~1000万kW、すなわち原発8~10基分程度になっていることが窺えます。

いずれにせよ大手(旧)電力の実質的な日負荷パターンは絶対値もプロポーションも様変わりし、もはや原発が無いとピークか乗り切れないといった状況ではなくなりました。また火力代替では燃料コスト増で経営が成り立たないといった話も降って湧いた燃料価格の暴落で大きく軽減され、各電力会社がそろって黒字になる有様です。

にもかかわらずここにきて、安全審査の終わった原発が川内、高浜と動き始めています。このまま20基を超える審査待ちの原発が次々と動き始めれば日本の原発依存はもとの黙阿弥ではないか・・・そんな暗澹たる気分になりかけていたところにこのタイミングで出てきた高浜原発の稼働停止の仮処分決定で、なんと一旦動き始めていたものを含めて2基が停止に。こんなこともあり得るんだ、諦めるのはまだ早い・・・そんなことを思いつつ迎えた5年目の節目となりました。

確かに安全審査には20基を超える原発がその合格を待っている。しかし一方でそれを上回る稼働差し止めの訴訟も判決を待っていて、たとえ一時だとしても都度ブレーキはかかる。審査が進むにつれ、その安全対策費も巨額な物として立ちはだかっている・・・やはりこの数年でバタバタと10基を大きく上回って再稼働し始めるといったことには多分ならない。
そしてそのタイムラグの1年1年で日本のエネルギー事情はさらに変わる。4月からはついに小口電力の自由化が始まり、その先には2020年の発送電分離が迫っている。この5年間で地道に仕込まれてきたLNGや石炭の大規模高効率火力発電所が発電を開始し、シェールガスを始めとする低価格の燃料調達も動き始め、その多くが新電力の戦力となっていくことで、旧電力への依存は大きく減じ始める・・・一部の原発再稼働ありきの電力会社を除けば、もはや原発はコストカットの切り札というよりは足手まといになりつつあるのかもしれない。

ともあれ急速に変化するエネルギー事情を背景に原発再稼働の圧力と阻止のせめぎ合いの中で、いずれは脱原発に向かうのだとしても、その途中の過渡期最大稼働数が10基を大きくは超えないことを願うばかりです。そしてそれが、後始末もままならない未曽有の大惨事を引き起こし、幾多の先進国を脱原発に舵を切らせてしまった日本の自省を込めた節度、矜持というものです。 (6/1 ソーラーに関して一部訂正)

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by C_MANN3 | 2014-09-04 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆原発事故から丸四年の節目を迎えて

【2015.3.11記】 今日で原発事故から丸四年が経過しました。おりしも政府では将来の電源構成(エネルギーミックス)の議論がぶり返しており、福島第一では相も変らぬ汚染水漏れやその公表遅れがニュースになっています。
タイミングを合わせたかのようにせっかくご来訪のメルケル首相と安倍首相の会話では、「福島の事故をきっかけに脱原発を政治決断した」と「安全が確認されれば速やかに再稼働」でかみ合わないままでした。

ところがおもしろいことに、脱原発を政治決断し自然エネルギーによる発電が50%を超える日も出始めているドイツでは、実は今も原発がしたたかに稼働している。対して再稼働を声高に叫んでいるはずの日本ではこの一年半原発はゼロのまま。安全が確認されればというが確認されたかに見えるサイトの原発も再稼働は結局この冬には間に合わず、この夏さえも不透明というのは皮肉な話ではあります。
ともあれ、そんな中で目についた最近のエネルギー関連の動きへの感想を以下に幾つか・・・

▼突然降って湧いたソーラー接続中断の話・・・
九州電力から突然出てきた接続停止の話には経産省が間髪おかず反応し、あっという間に無補償無制限の抑制ルールと受け入れ限度枠が決まってしまいました。
なにやら固定価格買取制度が始まった途端に飛びだした風力発電抑制の話を思い起こさせますが、今回も算出された限度枠は原発再稼働をまるごと前提とした値のようであり、なぜ出力抑制なのかといった説明や今後の緩和策も、取りあえず見繕ったようなあいまいなもののままでした。従って今後の接続量拡大策も蓄電池の話にすり替わったりして、事の本質とは異質なものになりそうです。

なおこれについてはドイツの識者のお見立てをこちらに・・・http://www.energy-democracy.jp/650
また以前の風力買取枠の制限の話はこちらに・・・http://cmann3.exblog.jp/19328546/

ですが今回のこのハプニングは必ずしも悪い話ではない。原発事故の直後に始まった自然エネルギーの固定買取価格制度は、電源確保が困難な中で昼間のピークを押さえられるならとして始まったもの。国民上げての節電と一挙に群がったソーラーの建設で、例えば九州などは既に真夏でさえも昼間のピークは無くなりフラットになっている。このブログでも以前に書いている『有効ソーラー』の量は既に超えてしまっていて、これ以上のソーラーについては固定買取価格が十分に下がるまで一旦ブレーキがかかるのもいいのかもしれません。

▼種々の自由化が近づくなかで・・・
東京電力は電力料金の再値上げを見送りましたが、関西電力は再値上げの申請に。ですがこれで管内の顧客の関電離れはさらに加速し、悪循環に入りそうな気配です。あくまでも原発再稼働を前提にし、それまでは総原価方式による値上げで乗り切る算段なのかもしれませんが、自由化に備えて新規参入する企業が急増している中では通用しにくい経営戦略という外ありません。

▼原発の稼働台数・・・
この1年半、もはや原発はなくとも電力も経済も何とか回っていくとの実績が更に積みあがる中、この夏に間に合うかどうかは別にしてやがて再稼働は始まりそうです。
ですが一方で40年廃炉ルールも動き始め、既に5基は40年での廃止を決めたとのこと。このルールには一回限りの延長条項もあるのですが、延長の条件として規制委員会が繰り出す高いハードルがあり、一方で廃炉に伴う減損会計処理の緩和や政府の支援策が固まっていくなら、一部には延長申請をするところがあったとしても、大勢は40年で打ち切りの廃炉路線が定着しそうです。しかしそれは企業の安全理念などというものではなく損得勘定によるものであり、それはすでに米国でも始まっている趨勢でもあります。

その上で、再稼働する原発と廃炉が競合しつつ、いったい今後の原発の稼働台数はどこに落ち着くのでしょうか。
それを決めるエネルギーミックスの議論が今まさに進行していて、そこからは構成比で15%とか20%といった数字が聞こえてきます。40年廃炉を厳格に守るなら自然に15%に落ち着きますが、延長、設備の更新、さらには新設をも視野に入れて20%以上を狙う主張もあるとのこと。

▼そうした先でこれから起こりそうなこと・・・
2030年で原発比率は15%か20%超か・・・えっ、ゼロの話はもう出ないの?といった感じですが・・・悲観するには及ばない。ちょうど二年前このブログ(この下の記事)にも書いているように・・・政府の諮問機関の論議や要人の発言とは別にこの話は人智を超えて動く、そして日本のエネルギーポートフォリオは落ち着くところに落ち着く。そのカギはいよいよ始まる電力の自由化、発送配電の分離ということでしょうか。
実は反原発や脱原発の人たちにとっては自由化が本格化すると、街頭デモを越えて、もっと直接的な効果のある『不買運動』といった手段が手に入る。

安全基準の達成等で実は原発は安価な電力ではないことが露わになってきましたが、それを総原価方式で転化するならば自由化で生まれる身軽な新電力会社とのコスト差は明らか。そこで早くも割高な原発は原発専用の固定価格買取制度を作って守るといった話が出始めていますが・・・『原発由来の電力は不買』の運動が起こればどうなるか・・・原発ありきの電力会社は、総原価方式に変わって固定価格買取で利益確保と思っても需要が無くて稼働できない原発では固定価格での買い取りも成り立たない。発送配電分離が始まって気が付くと回らない原発を抱え何処からの給付金で再びわが世が来ることを待ちわびる、まるで今の日本原電のような会社があちらこちらに生まれる・・・そんな気がしないでもないのですが、まずは要経過観察ということでしょうか。

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by C_MANN3 | 2014-09-02 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

・・・“エナジー & カーボン”はさらに続きます・・・

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エナジーの話はさらに続きます。
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by C_MANN3 | 2014-09-01 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆原発事故から丸二年の節目を迎えて・・・

[2013.3.11記] あの日から丸二年・・・TVでは連日のように事故関連の特集番組が流れています。再放送を含めて見ればみる程、あらためて惨事の大きさがうかがえますが、事故の発端は地震と津波であったとしてもその後の安全装置や対策となるはずの壁がことごとく機能せずに破られていった様子にはあらためて愕然とします。

そんな中で惨事を最悪の大参事の一歩手前でかろうじて食い止めた第一線の方たちの現場力、そしてその後ろ(というか上)にいた人たちの従前からの備えの軽さが益々際立って浮かび上がってくる感じがします。

二年たった今も現場は崩れたがれきのままの様相であり、廃炉に40年、除染は進まず、使用済みの燃料や廃炉廃棄物の最終処分に至ってはめどさえついていない・・・そんな状況の中で政権が変わり“脱原発は見直し”、“安全を確認すれば即再稼働”といわれても、もう一度“後ろ(というか上)にいる人たち”の安全の言を信じて未来を託す気にはなれないですよね。

▼ただ、先は見えなくもない・・・

多分、今もこの先をどうするかという政策論争をすれば極論と極論の愚にもつかない論争になる。だがそんな議論にはお構いなしに、現実の目の前では少しずつ、そして黙々と新たな均衡点に向かっての答えが出始めているような気がするのが救いです。

“安全を確認すれば即再稼働が方針”というが現実は(あえて反対するまでもなく)規制委員会の繰り出すハードルが再稼働を少しずつ向こうに押しやっています。

その結果“いつまでも稼働が無ければ需給は破たん”というがこの冬も原発は2基のみで乗り切れてしまいました。

そして“たとえ乗り越えられても燃料費負担で電力費は高騰”というが、人件費抑制や資産売却の条件の付く料金改定はそう簡単には進まない。そうこうしている内にシェールガスも入り始め、新たな高効率発電所も稼働をしはじめて・・・多分耐えられないほど極端な事にはならない。

今年は束の間のソーラーブームに明け暮れました。そんな中で“不安定なソーラーでは量を確保できず固定買取制度はドイツのように破綻”と言われていますが多少なりとも買取価格の調整が始まればやがてブームは去り、これもそれほど極端な事には多分ならない・・・

歴史は人智を超えて動く・・・あれやこれやの不毛の議論やその場しのぎの政策をよそに淡々と滲み出てくる新たな均衡点・・・3~5年後に結果として姿をみせる新たなエネルギーのポートフォリオを是と信じ、それが新しい日本の姿なのだと期待したい・・・ふとそんなことを思った事故から二年経過の今日一日でした。

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by C_MANN3 | 2014-08-18 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)

◆日本の脱原発への思い・・・整理すると

[2012.11.20載] 世界的に見れば一部の先進国が脱原発を目指してはいるものの、国情により新たに原発を望む国が多いことも確か。そんな中で日本が脱原発を望むのはなぜか、そうしたことを素人ながらも整理してみました。

▼中国、そして輸出産業としての原発・・・

現状ではこれからも国情により新たに原発を望む国が多いことも確かであり、その入札では日、仏、米、露、韓、そして中国がしのぎを削る風景が続いています。

とりわけ中国では、どんどん集結する天然ガスパイプライン、世界一の規模の風力やソーラーと多様な選択肢がありながら(いわゆる)国産化された原発の建設に熱心な背景には輸出への戦略があるとのこと。

そんな中で英国の原発入札では、中国は避けられ、本国が脱原発となったため手を引いたドイツの企業、対して一歩前に出る日本の企業といった構図となっているのが印象的です。

▼脱原発で言われることの一つに・・・

脱原発のディメリットの一つとして言われることに“国内が脱原発では海外には売り込めない、人材の維持や確保もできない”というものがあります。
技術立国日本としては、“建設、運用、廃炉廃却”の全工程を安全確実に達成し世界に信用して頂けるなら素晴らしいことであり、脱原発には(こと、この点についてのみは)後ろ髪をひかれる思いがないわけではありません。

▼そして確かに安全確実な原発はありうる・・・

今、日本では事故の包括的な検証もないままになし崩しに対策が進められようとしています。 例えば津波のせいにして堤防を高くする・・・それは言い訳にオオム返しのような策であり、それで良しとする風潮は事の本質を覆い隠すものです。

ですが本来原発の事故は人や組織と一体となったソーシャル・マンマシンシステムとして多重防護の理念によって安全が確保されるもののはずです。ところがそうした包括的な報告は国会や政府の事故調からはすっきりしたものが出ないまま、むしろ海外の報告書に迫力を感じるものが目に付きます。
そしてそうした報告に従った対応をするならば、安全な原発はありうるのかもしれない・・・そんな印象はあります。

①まずは米国の発電運用協会のレポート・・・

このレポートでは、運用面での示唆に富んだ分析がなされています。
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO46247170Y2A910C1000000/

②そして海外の調査チームによるオナガワレポート・・・

これは福島ではなく、同じ状況下で事なきを得た女川を調査分析することで福島の問題を浮かび上がらせようとしたもので感動的な切り口です。

文中からエキスを拾うと・・・
  無事だった女川と、事故を起こした福島第1。命運を分けたポイントは何だった
  のか。調査チームの代表者は、いくつかの要素について語った。
  原発の設計、施工方法の違い、過去地震にあった際の補修方法、点検と品質
  保証の違い……。そして最後に挙げたのが「(原発を運転する電力会社の)経
  営体制と企業文化の違い」だった。
  そしてさらには、東北電力について「きわめて協力的でオープンだった」と高く
  評価する・・・とのこと。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK3103C_R30C12A8000000/
この日経のリンクで全文が読めるのは会員のみですが、下記のリンクなら全文が見えます。
http://www.nihonkai.com/sindbad4/20120904b.htm

この種のレポートは日本人が書くとどうしても「私は悪くない」、「不可抗力だった」、「いや、あいつらが悪い」といったことを論証することに明け暮れてしまい、方策につながりにくいのが困ったところです。


▼だがそれでも脱原発となる理由は・・・

ただ、せっかくのレポートがあったとしても日本では脱原発となる理由はいくつか・・・

①同じ地震の中で疾走する新幹線を無事に停止させたほどの先進技術国で起こった原発事故であること、そしてその結果があまりにも甚大であることを目の当たりにしてしまった。

②その原因を人知を超える地震や津波のせいと言いくるめてしまったことで、人知で制御できないシステムなどもってのほかとの風潮を固めてしまった。

③事故の直後に浜岡を止めてしまったことでほぼ原発ゼロの状態が発生し、そのことが原発が無くても何とかなるとの実績に基ずく実感を作り出してしまった。

こうした①~③を踏まえると、ドイツの倫理委員会が言うように“代替技術があり、それが可能ならもはや原発を使い続けるわけにはいかない”ということになるのは止もうえない帰結なのかもしれません。

▼それでも、もし仮に原発復活の可能性があるとすればそのシナリオは・・・

①まずは東京電力の下記のような謝罪が必要です。
今回の事故は天災ではなく(組織としての)人災であり、東電としてはそれを深く認識反省し向こう49年間原発を運用することを慎むが、今回の事故をもとに安全強化された原発自体を、慎みのある他の電力会社が運用するならば安全は確保される。ぜひもう一度原発を信頼して頂きたいと・・・

多分これは他の電力会社や海外の原子力関係者の思いでもあるはずです。特に海外の見方は“日本ほどの国でも避けられなかった事故への深い同情”から経緯が判明するにつれ“失望”に変わっているとの話も・・・

東電は慢心によりチェルノブイリ級の事故を招き、原発の歴史を捻じ曲げてしまったことを深く自省すべきです。でなければ海外の目が“失望”を超えて“軽蔑”に変わる可能性さえありそうです。

②そして使用済み燃料、廃炉廃材の最終処理法と行き先の確保
③太平洋火山帯に位置する日本としての場所の再選択と規模の見直し
④さらには国民の信頼性を取り戻すこと

それは単に技術システムとしての原発の信頼性だけではなく、それをとりまく“省庁や専門家集団の関わり方”そして“運用会社の組織としての体質や運用姿勢”についての信頼性であり、それ無くしては物理的な手段や言をいくら積み上げても信頼性の納得にはつながらない・・・
今日本はそうした根深い不信の淵にあり、それを解消するには“放射能の半減期を待つに等しい”時間を要しそうです。

ですが以上の①~④の条件が整わないかぎり、エネルギー供給の空白を作るわけにはいかない日本としては“より迅速で確実な脱原発への道筋”を模索せざるを得ない・・・
そしてそれは(つなぎとしての当面の間の原発は必要だとしても)LNG火力経由の再生エネルギーということになりそうです。

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by C_MANN3 | 2014-08-16 00:00 |  エナジー & カーボン | Comments(0)