<   2016年 01月 ( 7 )   > この月の画像一覧

◆夢想:領空侵犯・・・

[2008.5.14記]痛々しいニュースが続きますね。ミャンマーのサイクロン、四川省の大地震・・・痛々しい大災害が続いていますが、ニュースを見るにつけ胸が痛みます。
そうした中で、中国では間髪をおかず軍隊、警察隊、国を挙げての動員体制が組まれつつありますが・・・ミャンマーにはそれが無いことがさらに痛々しい。
なのに各国から救援隊や救援物資を送り込もうとしても軍事政権ミャンマーのガードは固く、ビザが出るとか出ないとか言っている間に状況はますます悪くなる。

こんなニュースを見ていますと脳裏でいろんなものが渦巻き、奇妙な妄想に駆られてしまいます。

5年ほど前、核疑惑とか言う定かでない口実で、多くの反対があったにもかかわらず他国に大軍をもって踏み込んだ国がありましたが、そんなことがまかり通るのであれば・・・なぜ今、ミャンマーに踏み込まない?

海から空を覆いつくすように数百機の軍用ヘリの編隊が突進し、食料、水、薬品を投下しては引き返す・・・といった手もあるんじゃないか。

一方的な領海侵犯、領空侵犯であることは5年前と変わりませんが投下するものが弾薬でないのなら、それを非難する国は多分そう多くは無い。むしろ突破口を開くと次々にいろんな国の編隊が続き、気がつくと自然発生的に多国籍連合軍になっている可能性も無くは無い。そうした流れの中でなら海上の艦船に燃料補給をするためにどこかの国の自衛艦が出動したとしても反対する人は多分そう多くは無い・・・などと。

それにしても・・・他国に侵犯することが正当化される理由、口実とはいったい何なのか・・・ニュースを見ているといろんなことを思ってしまいます。

-------------------

[2008/5/18追記]ミャンマーではサイクロンによる死者は7万人を超えたとか・・・

>数百機の軍用ヘリの編隊が突進し、食料、水、薬品を投下・・・

などと、数日前のこのコーナーでちょっと過激な夢想めいたことを書いていたのですが、夢想じゃなくて本当に国連の安全保障理事会で激論になってるんですね。(5/17朝日新聞)
国連の「保護する責任」と称する合意を根拠にフランスが強行突破を主張。仏英米はすでにミャンマー沖に艦艇を配備、上陸用舟艇やヘリコプターを駆使する準備が完了しているとか・・・
ですが中国は激しく抵抗。天災救助での強制介入の前例ができると北朝鮮などへの侵攻につながりかねないと。

もしかしたらこれは入り口(侵攻の理由と是非)の問題ではなくて出口(何を持って終了とし、引き上げるか)の問題なのかもしれませんね。

人権や安全保障を口実に侵攻し、政治的な主義主張を押し付け、都合のよい政権の基盤が確立するまでなどというから話がややこしくなる。
突発的な災害救助が目的で、一定の生存基盤が確保されれば引き上げるというのならいいのかも・・・と思ったりもするのですが。
by c_mann3 | 2016-01-10 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

◆中国の「こども民主主義」・・・

[2007.10.31載] 先ごろテレビで「アメリカ流民主主義が世界の民主主義なのか」という切り口のドキュメンタリーシリーズが放映されていましたが、その中の「中国のこども民主主義」は圧巻でしたね。

小学校低学年のクラスの学級委員長を選挙で選ぶ一部始終のドキュメンタリーなのですが・・・
まず子供に選挙なんてものを教えてしまって一党体制は大丈夫なのか?などと思ったのですが、さすがよくできている。
まず先生が三人の候補を指名してその中での選挙。これだったら現在の「全人代」の定員プラスアルファを指名し、その中で選挙する方式と同じになる。

で、いざ選挙の準備が始まるとすごかった。一人っ子政策もあってか親の子供に対するまなざしは熱く、候補になった子供の親はかかりっきりでコーチを始めるが、そこで交わされるやり取りがすごい。
「敵にどんな非難を受けても絶対に感情的になってはだめ。冷静に論理的に反論するのよ」
「相手を攻撃するときは鋭く短い言葉で一挙に突くのよ」
そしてついには「これは国家主席への第一歩なんだから!」なんて言葉も・・・

そんなコーチを受けた子供たちがディベートを始めると激しすぎて泣き出す女の子とそれを叱咤激励する親。助手を使って相手の演説をやじりつぶさせる子、親が職場の職権を利用してクラス全員を見学ツアーに招待したり、演説の後でグッズを配ったり・・・

そんな中で、かまいすぎる親に反発は示しながらも自身でも次々と危なっかしい作戦を立て、友達を巻き込み戦いを進めていく子供たちのきらきらした表情が妙に印象的。

とはいうもののやっていることは日本の感覚で言うと選挙違反のオンパレード。これを非難するのは簡単ですが・・・小学校の低学年からあらゆる手段を使って相手を倒すテクニックを叩き込む中国。そういえばアメリカなんかでもディベートは学校の必須科目だとか・・・

対して日本。塾通いで知識は詰め込むがむき出しの闘争心や感情をコントロールする訓練の場はない。塾の世界と学校は奇妙に価値観分離。競争心や闘争心といったものは塾に閉じ込め、学校ではクラス全員が仲良く、できるだけ争わず、競争状態になることを避け、極端な場合は一時期運動会の徒競走を手をつないで走る学校があったりした日本。

「感情的になってはだめ。冷静に論理的に反論するのよ」には程遠く、甘えが通らないと一挙に切れるか、黙りこくって閉じこもってしまう。感情と冷静な論理を縦横無尽に出したり引っ込めたりして粘り強く我を通す訓練の場があるようには見えない。

こんな子供たちがやがて大きくなって、政治でも仕事でも国際舞台で対峙したとき・・・勝負になるんだろうか?なんてことがひょっと気になったドキュメンタリーでした。

これってもしかしたら・・・「アメリカ流民主主義が世界の民主主義なのか」以前の問題として、意外に大事で基本的なことなのかもしれませんよね・・・
by c_mann3 | 2016-01-09 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

◆躁の時代、中国・・・

[2008.8.26掲載]オリンピックも終わってしまいましたね。

始まったとき、何でこんなに暑い真っ最中にやるのか!と選手を気の毒に思っていたのですが・・・
ほんの二週間の熱い戦いが終わってみると、もう季節は秋の風情。
季節ってこんなに急変するものなんでしょうか。もっとも急変したのは季節だけではない。一瞬にしてグルジアがとんでもないことに・・・

それにしても中国は燃えていますよね。チャン・イーモのこれでもかこれでもかという圧倒的な迫力の開会式、閉会式。
そして取った金メダルがなんと51個でダントツの一位。

開会式で歌う少女の口パクとかCG花火とか、デモの弾圧とか・・・あげつらうことはいくらでもできますが、国家も国民もが躁状態でハイで燃え盛っていることは確か。
デモ規制、交通規制、大気汚染対策で工場一時閉鎖といったことは独裁政権と軍の力があればできるのかもしれませんが、金メダルの51個は威圧的な強制力ではじき出せるものじゃないですよね。
高い達成動機、上昇志向、地道なトレーニングに耐える忍耐力、それを誘導する国家。

五木寛之さんが対談集「鬱の力」で日本は今、50年続く鬱の時代に入っているとおっしゃっていましたが、逆に中国はまさしく「躁の時代」なのかもしれません。

対して日本。金メダルは9個で世界第8位。日本の選手団にも思わず涙が出そうになる感動的な勝利もありましたが反面、選手団長が記者会見で思い余って怒りを爆発させたような雰囲気があったことも確か・・・鬱の時代にはいってるだけでなく、何かが壊れ始めている国が勝ち取った金メダルとして・・・9個は目いっぱいのものだったのかもしれませんね。
by c_mann3 | 2016-01-08 01:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

◆スエーデンはなぜ強いのか・・・

[2010.8.21掲載] 菅政権が掲げている増税、福祉による経済活性化を既に実践している先進国、スエーデンの最新事情を紹介した本が出ています。

題して「スエーデンはなぜ強いのか」、北川孝義著、PHP新書681。

スエーデンでは戦後の経済発展の労働力確保と男女平等理念のもと女性が急速に社会に進出した結果、一挙に家族が崩壊し、受け皿として国家の家族、「国民の家」構想が立ち上がる。最初は子供の救済から始まったが、経済の成長と増税を背景に枠を広げてたどり着いたのが現在の高福祉国家の姿。

高福祉には高負担が伴うが少子高齢化、経済の減速はいずこも同じで、ここ十年をかけて持続可能性を重視した制度に順次変更。そんなことができるのは国民の政府への信頼があってのことであり、それを担保するのが徹底した情報公開、説明責任。

市場運営では、分野を明確に峻別した上で市場原理を徹底利用するのが特徴。
教育、医療は国営を保持するがそれ以外は徹底的に市場原理を活用する。したがってバブルがはじけても基幹産業さえ救済しない。企業のリストラはOK。一方で失業者には手当てと職業訓練。このセットで労働力の流動化と産業構造の再編成を促し市場の効率化と活性化を狙う。

日本でも話題になることが多くなったH&M、イケアといったスエーデン企業も特徴的。顧客の個性を前提に多様性のある商品展開を高品質低価格で提供することをモットーとし、社員、ユーザーを含めた大家族主義的な運営が特徴だとか。
そういえばテレビで紹介されていたH&Mジャパン一号店の開設パーティーでは本国から赴任した女性社長の横で走り回る小さな子、それを見守るご主人の姿があったりして印象的でしたよね。

個性的であり自由で平等であることが国民にも企業にも国家にも大前提。EUには加盟しているが独自の社会経済システム保持の妨げになりそうなユーロの導入には懐疑的。

おりしも菅政権は増税、福祉による経済活性化を掲げていて参考にはなりそうですが、政府への信頼が前提といわれると・・・日本では簡単に真似ができるものでもなさそうです。
でも大家族主義的な企業経営のくだりは読んでいて、どこか懐かしい感じもあるんですよね。(2010.8.21)
by c_mann3 | 2016-01-07 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

◆中国経済の正体・・・

[2010/4/21載]いち早くリーマンショックからも抜け出し2010年には日本を抜いてGDPが世界第二位になることが確実な中国の強みと危うさを最新のデータでまとめた本が出ています。
題して「中国経済の正体」、講談社現代新書2047。著者はBRICs経済研究所代表の門倉貴史さん。

第一章の“中国経済の最前線”はページをめくってもめくっても躍進の止まらない中国の姿が浮き彫りにされているのですが、リーマンショックの直後いち早く54兆円の財政出動を宣言。規模も他国を圧倒していましたがその執行の早さも驚異的でした。

用地買収やアセスメントに手間取るどこかの国と違って計画も執行も一挙に進みこの二年間でほとんどを消化。しかも公共投資ではインフラが追いついていなかったこともあり、できた後は無用の長物といったものもない。

民間消費財についてもすでに物があふれてしまっている国とは異なり汽車(車)下郷、家電下郷、建材下郷といった各種の消費財購買促進策にも市場はすざましい吸収力で反応。車、大型パネルテレビ、携帯電話と普及率は急上昇し、車の販売台数に至ってはついに世界一に・・・

よく話題にされる人民元の切り上げについても、すでにドルとの関係は抜き差しならないものとなっており急激な変化は起こりにくいのが実情のよう。

課題があるとすれば一人っ子政策の後遺症で始まる少子高齢化、汚職、地下経済、民主化への対応といったところ。こうした問題がさらに顕在化し、しかも現政権が世代交代する2013~15年ごろがひとつの節目だとのことなのですが・・・
by c_mann3 | 2016-01-06 12:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

◆仏教への旅・・・ブータン

〔2007.5.2載〕BSの再放送で五木寛之さんの「仏教への旅」、5回シリーズが続いています。
一回2時間とちょっと長いですが、なかなか味わい深い番組ですよね。
番組そのままの本も出てはいますが、いつまでも若々しい五木さんの表情とちょっと高くて訛りのあるお声を味あわせていただくのもいいものです。

一昨日はその三回目でブータンの紹介でした。ブータンって独特ですよね。
何かが壊れてしまったどこかの国では・・・「品格」とか「美しい国」といった言葉がうつろにこだましていますが・・・それを失わずに成立している不思議な国がある。

「国民総生産」じゃなく、「国民総幸福量」の追及を国是とし、国民の97%が幸せだと感じている。
「あなたは幸せですか」との質問になんのてらいも無く「はい、幸せです」と答える老若男女の表情が実に自然です。
日本の街角でそんな質問をすると「そんなわけないでしょ!馬鹿にしないでよ」と怒鳴られるのが落ちかもしれません。

自然と一体化し、素朴に輪廻転生を信じ、「幸せというものはいろいろなものとの関係性の中にのみある。人や自然をいつくしみ支えずして、自分だけが幸せになるなんてことはありえない」と言う人たち。

現在のグローバルスタンダードから見ると異端で非常識・・・その道はこれからも決して平坦ではないでしょうが、少しでも長く、多く、異端と非常識を守り抜き、あり得るもうひとつのスタンダードの証として続いていってほしいですよね。

なお・・・五木さんの「仏教への旅」については▼他にも記事が・・・第一回のインド編についての雑感です。
by c_mann3 | 2016-01-06 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)

   ・・・“風にまかせて”はさらに続きます・・・

b0050634_1161036.jpg
“風にまかせて・・・”はさらに続きます。

次は次は“経済史や文明史”の話へ⇒⇒

もしくは“風にまかせて”のTOPに戻る

by C_MANN3 | 2016-01-01 00:00 |  ・・・風にまかせて・・・ | Comments(0)