◆誰がために鐘は鳴る

戦争に赴く兵士の忠誠心・・・かつては「祖国のために」ということで片付いていたのかもしれませんが・・・会社員の忠誠心が単純に「会社のために」ではくくれなくなっているように戦争に赴く兵士の忠誠心も変わりつつあるのかもしれません。

往年の名作、スペインの内戦を描いた映画「誰がために鐘は鳴る」の時代はまだしも祖国のため、自由のためといったニュアンスがありましたが、時代を経て数年前の映画「サハラに舞う羽根」ともなると、士官学校の優秀な卒業生が国家のための出陣を拒否。ですがやがてかつての仲間の苦戦を聞き、国家ではなく仲間のためにひとり戦場の砂漠に赴く姿が描かれています。

さらに新しい現実の話・・・自衛隊の精鋭部隊からフランス軍の傭兵部隊を経てイラクに赴き、武装組織に拘束された斎藤昭彦さんのケースともなると・・・そのロイヤリティはどう理解すればいいのでしょうか。きわめて高い報酬とは言われていますが、斉藤さんほどのポテンシャルがあればもっと安全な通常の職業でも稼げない額ではない。となると金のためというよりは自身のスキルへの忠誠心ということだったのでしょうか。

誰がために鐘はなる・・・国家や企業は“組織のために鐘は鳴る”と信じて疑わずに邁進するロイヤリティを持った人をAクラスとして峻別し確保しようとしますが・・・今、多くの鐘は職能のため、その人自身のために鳴り始めているのかもしれません。(2005.5.28)
by c_mann3 | 2009-06-12 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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