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◆元首でもなく君主でもなく、象徴として

【平成31.4.30】 遂に今日、平成が幕を閉じます。譲位の日が近づくにつれ、テレビでは益々頻繁に陛下の足跡が紹介されています。

戦場の跡を訪れては鎮魂の念をささげ、被災地を訪ねては膝を落として被災者に寄り添う。そして多くの国を訪れ親善を越えて日本の好印象を残していく・・・そうした御姿を見るにつけ、改めて象徴とはまさにこういう事なんだろうなという実感がわいてきたこの数か月でした。

元首でもなく君主でもなく、象徴としての天皇。そのもとが憲法によるものだとすると・・・おそらく陛下はどの憲法学者よりも、いかなる政治家よりも、この二文字の持つ意味を極め、それを全身全霊で具現化されてこられたのではなかったかと思います。そこには権威や威厳に基づくものではなく、制度に基づくものをも超えた御姿があります。

陛下が鎮魂をささげ、被災者に寄り添い、海外にあっては親善に向かう時、その映像を繰り返し繰り返し見ている国民一人一人の心の内からも同様の思いが掘り起こされてくる感じを持ちますが・・・その積み上げが世論調査では70%を超える天皇への賛意とつながっているのではないか。

憲法にあるたった二文字の象徴の文言が気に入らない人、被災者に寄り添う際に膝をつく事をよく思わない人等がいることは確かな模様。ですがそれに惑うことなく象徴の道を究めつつ平成の世を担われた陛下の思いが、さらに次の年号でも引き継がれていくことを心から願いたい・・・あらためてそんなことを思った平成最後の一日でした。

by C_MANN3 | 2016-06-19 04:30 | Comments(0)
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