サラリーマンに絶大な人気があったNHKの「プロジェクトX」が終わってしまった今、その後続番組は“「プロフェッショナル」仕事の流儀”ということになるのでしょうか。
色々なジャンルのプロフェッショナルが登場し、見ていてため息の出るような切れ味の紹介が続いています。 「プロジェクトX」から「プロフッショナル」へ・・・この変化は集団による成果の時代から個人成果が問われる時代への潮流変化の反映なのかもしれません。 そうした中でプロフェッショナルが書いた「プロフェッショナル」の本が目に留まりました。題して「プロフェッショナル原論」。波頭亮さん著、ちくま新書629です。 この本はタイトルに“原論”とあるようにプロのスキルを語ったハウツーものとは一味違う、プロフェッショナルの本質、生き様、矜持といったことを熱く語った本。 プロフェッショナルの本質は、 ①顧客から請け負った仕事は絶対の顧客利益第一主義 ②高度なスキルによる高い目標と達成品質 ③中世のギルドに端を発する強い自主独立、自己完結性 ④素人や妙な誘いを寄せ付けない排他的職権が許されるための 強い社会的使命感、倫理観と自己規制・・・ いろいろな特徴がある中で、公認会計士の粉飾決算荷担、建築士の耐震強度疑惑等が続く今日、特に意識すべきが④の矜持というのが著者の叫びであり、そこを崩すと③の自主独立は維持できないということのようです。 波頭さんのプロフェッショナルの定義とは多少ずれますが・・・企業の中にあってもプロフェッショナルを自認し、個人としての切れ味と成果で勝負をしようという人たちが増えつつある現在、一読に値する本なのかもしれません。(2007.1.30)
by c_mann3
| 2008-06-10 00:00
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