◆40年前の「マクルーハン」・・・

ところで・・・西垣通さんの「マルチメディア」を読んでいてなんとなく数十年前に一世を風靡した“マクルーハンの世界”を思い出していたのですが、読み進めるうちにやはり何ヶ所かこの名前が出てきました。

マクルーハン・・・武村健一さんがテレビやラジオでさかんに解説されていた情景とともに鮮明の脳裏に焼きついているのですが・・・本としては1967年刊の「人間拡張の原理~メディアの理解~」が代表作。

ただ街中の話題としては一過性のブームとして終わり・・・その後耳にすることも無かったのですが、最近になっていろんな本を読むたびに“これって昔のマクルーハンに似てる”と思い出すことが多くなったような気がします。たとえば少し前にこのコーナーで記事にしていた▼「アフォーダンスの心理学」などは人間拡張の原理そのものですよね。

現代に生きる我々は本当にいろんなもので本来の人間機能を拡張した中で生きている。例えばメディアは表現やコミュニケーションの道具ですが、言ってみればヒトの口や目や耳や皮膚感覚の拡張でもある。企業組織や社会は一人一人では達成できないことを成し遂げるヒトパワーの拡張とも言える。

ですがこの理論、「人間拡張の原理」と銘されているため、主体を持った人間が機能を拡張はしてもなお主体は人間にあるといったニュアンスを持ってしまいますが・・・実際はその拡張手段の反作用を受けていて、メディアに踊らされ、組織に翻弄され、主体を見失いつつある・・・そこがポイントということなのかもしれませんね。(2007.10.12)
by c_mann3 | 2008-10-06 00:00 | 組織心理学の心象風景 | Comments(0)
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